2D-CADと3DCAD(BIM)の間

ライノセラスを一週間使ってみた

 建築設計手法の移行については、CADからBIMであることは間違いがないと思う。

 大手設計事務所や都市圏にある設計事務所では思考錯誤しながらも、地方よりも早いペースで設計手法を変えているところが多いような気がする。

 我々地方で設計するものにとっては、2次元CAD(JWWなど)を使って設計しているところが現実的にまだまだ多いと感じている。

 それでも、量子コンピューターや、コンピューテショナルデザインの流れによる今後の設計の在り方は、人手不足とも関係していきながら、より省力化、差別化が進んでいくような気がする。

 いつまでも2次元CADでよいとは考えられず、試案しているところで出会ったのが、この「ライノセラス」と言うアプリケーション。

 一週間程試しに操作して私が感じたところは、ずばり『BIMと2D-CADの中間になり得る』と言うところである。

 ライノセラスは、基本計画作図や、素人にイメージしてもらいやすいパースなどのプレゼン作業を効率的に行えるアプリケーションである。お客様と合意形成ができた段階で、2D-CADやBIMにデータを渡して実施設計レベルまで作業を進める使い方をしている設計者が多いらしい。

 この発想は、正直持ち得ていなかった。ただでさえ、高額なBIM以外に別のアプリケーションにも投資・学習するという選択肢が思い浮かばなかったからだ。

 これまで、私は2D-CADから、BIM(3D)に移行すると言う観点でしか考えてこなかった。

 ところが、図のような中間段階も選択肢として可能であることに気づかされた。

 使い慣れたJwwに見切りをつけて、習熟度の低いBIMを使うとなると、”0”か”100”かの選択を迫られているに等しい。

 これでは移行に対する設計負荷がとても大きなものとなっていく。

 中間段階を入れることで、この問題が幾分解消されるように思う。

 例えば、ライノセラスを利用して、とっかかりのプレゼンテーション部分を簡単な3Dブロックパース程度から利用する。そして、少しづつ実施設計を意識したデータ作成の密度を濃くしていく。

 そのような習熟期間を挟みながら、かつ同時並行的に今まで通りの設計業務をこなすことはそれほど難しい作業ではないように感じる。これであれば今まで通り普段の業務をこなすことも可能である。

 近い将来、BIM設計になる場合であっても、BIM作業を見越して、ライノセラス側で作成するデータをBIMを想定したデータとして設計することでBIM導入をスムーズに行える。

 このような観点から、中間段階を取り入れる設計手法が我々地方の設計者にとって、有効な気がする。

 一週間、ライノセラスを扱いながら、私の頭に浮かんできた設計風景を書いてみました。

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です